リジュセアミニ点眼液0.025%について
リジュセアミニ点眼とは
リジュセアミニ点眼薬は、参天製薬がシンガポール国立眼科・視覚研究所(SERI)と共同で開発した、アトロピン0.025%を含む点眼薬です。マイオピンと同様の低濃度アトロピン製剤で、近視の進行を抑えることを目的としています。
就寝前に1日1回点眼することで、近視進行を約30~40%抑制する効果が確認され、日本で初めて承認された点眼薬となりました。長期使用を想定し、防腐剤を含まない1回使い切りタイプの製剤です。
近視の進行を抑制するのが大切な理由
子どもの近視は、多くの場合、眼球が楕円形に伸び(眼軸長が延びる)、その結果ピントがずれることで起こります。
日常的に近くを見る習慣がつくと近視になりやすく、いったん眼軸長が延びてしまうと元に戻ることはありません。
そのため、眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を防ぐうえで大切になります。
リジュセアミニ点眼の効果
目の奥行きを伸ばす原因の一つとされる「ムスカリン受容体」に作用し、眼軸長の伸びを抑えることで、近視の進行を防ぐ効果が期待されています。
(※ただし、効果には個人差があり、十分な効果が得られない場合もあります)
治療対象
- 5歳から18歳までの軽度~中等度の近視のお子さま
- 毎晩、就寝前に点眼ができる方
- 治療プログラムに沿って、定期的に通院できる方
副作用について
重大な副作用はほとんど報告されていません。
低濃度アトロピンによる主な副作用は、アトロピンの散瞳作用や調節麻痺作用によって起こる「まぶしさ(羞明)」や「手元のぼやけ」です。そのため、必ず就寝前に点眼してください。
ただし、濃度が低いため症状は軽度で、長時間続くことは少なく、寝る前の使用であれば日中への影響はほとんどありません。
国内治験では、9.0%(11/122例)のお子さまが羞明を訴えました。また、一部のお子さまにアレルギー性結膜炎によるかゆみが見られました。
点眼後には、一時的に「まぶしさ」や「かすみ」が起こることがあります。